Team Coffee Land BBS
サイクリングと『人生』 - GPS大王
2011/07/22 (Fri) 08:59:57
サイクリングと歩む人生。
サイクリングとの出会いが、そこで知り合う仲間が人生を変えることもある。
また、人生で厳しい局面になったとき、エスケープの手段として、旅にでるサイクリングもあるだろう。
また、サイクリング中にふと感じたことが人生を変える。
そんな体験を語り合おう。。。
それが、サイクリングと『人生』。。。
Re: サイクリングと『人生』 - GPS大王
2012/06/16 (Sat) 12:32:37
いよいよ歩み始めた。。。、
今は小さな一歩かもしれない。
しかし可能性は無限。。。
GPS王子のサイクリング人生は、
まだはじまったばかり。。。
https://www.youtube.com/watch?v=dtWlgFx87BM&feature=youtube_gdata_player
嗚呼、アルプス - GPS大王
2011/08/01 (Mon) 03:32:53
何度も紹介しているが、エタップドツールの時に撮影した映像がコレ。
http://www.youtube.com/watch?v=tqRrfR6RbDk&feature=youtube_gdata_player
独身貴族なら、毎年参加出来たであろう。
しかし今は子育ての時。
一段落したら、GPS大王はもう還暦。。。
その時もう一度、ラルプデュエズに会いに行こう。
衰えた気力体力。
しかし立派に成長したGPS王子のアシストを得ての完走。。。
今度こそラルプデュエズの神はきっと微笑んでくれる。。。
そう、サイクリング人生のクライマックスはまだまだ先。。。
サイクリングと『人生』。。。
ラルプデュエズの声が聞こえた。(後編) - GPS大王
2011/07/26 (Tue) 16:13:01
今年のツール17ステージのスタート地点である、ガップの街に到着し出走の準備をすると、盛り上がり始めてきた。
もはやいままでの練習と同じことをこの場で出すのみ。
8000人のライダーとともにスタートし、カテゴリーHC(超級)のイゾアール峠に向かう。適度な傾斜のつづら折れが続く気持ちいい峠道を快調に上っていく。
途中、カッセデセルトという森林限界を超えた荒涼な風景が広がる。渋峠のスケールを倍にした感じか。
標高差1300mほどのダウンヒルは、前方視界が開けていてかつ2車線が使えるので快適そのもの。
ガリビエ峠の入り口、ロータレ峠につくころには少しペースが落ち気味だがまだ余力があった。
後は下って、ラルプデュエズを残すのみ。
さすがに時間の余裕はあまりないものの十分完走を狙えるペースだ。そこで下り区間で稼ぐべく20人くらいの集団に入り先頭交代ローテーションをしながら900mを下る。
少しオーバーペース気味で走り、このころから暑さを感じるようになっていた。
そしてブリアンソンに到着。
とても暑いためたくさんのライダーがミネラルウォーターのペットボトルをもらうため大混乱が起きていた。
ラルプデュエズ頂上まで残り13.8Km 1100m。
完走までの制限時間2時間。もう足きりはない。
余裕はないが、あわてずにいけば大丈夫だ。。。
時間の余裕がないため、ボトルをもらわずに最後のラルプデュエズに向かう。
しかしここまでカテゴリ超級と1級を立て続けに走ったツケが出てきた。おまけにラルプデュエズは山の南側斜面に張り付くような地形かつ谷であり、容赦なく日光が照りつけ、かつ風がまったく抜けない。
スピードがまったく乗らない。
「あと2時間、時速7kmを保つだけでいいんだ!!日本からはるばるここまで来て、180kmを走り、最終足きりまでクリアしている。ゴールを示す、GPS画面のアイコンももう手の届きそうなところまできているではないか。
ほんとにあとちょっとなんだ!!」
心が叫ぶ。しかし身体はついていかない。気力のダンシング。しかしスピードメーターは時速7Kmを徐々に下回り始める。
耳がキーンと鳴りはじめている。もはや気圧の変化を押し戻す体力すらなくなってきていることを実感する。
もう少しで手が届くところまできている。しかし、ぎりぎりで届かない。映画「インディージョーンズ失われたアーク」のラストシーンを思い出した。
葛藤する心。
「行けるはず!」「これ以上無理をするな。。。」
ついに視界さえ狭まってきた。これが熱中症というやつか。。。はじめての経験。。。
そのとき、
ラルプデュエズの声が聞こえた。
「自転車を降りなさい」
GPS大王「お前は誰だ!」
「ラルプデュエズの神だ。ここまでよくやった。」
GPS大王「いやだ!降りたくない。長い青春後期をずっと自転車に乗ってきたんだ。楽しいときもつらいときも。今日こそがその集大成。自転車人生のクライマックスなんだ!」
「そうか。ならばよく聞け。人生にはそれを成すとき、という時がある。今はラルプデュエズに到着する時ではない。」
GPS大王「確かに仕事は忙しくなり、気力体力も衰え始めている。長かった青春後期はもう過ぎ去ったというのか?ラルプデュエズよ。教えてくれ!」
「今までお前は自分のためだけに生きてきた。今回のエタップ参加と完走の栄誉を得ようとしているのも然り。」
「しかしいまや人生のステージでそれは許されないのだ。社会では人のために動き、結婚し家族を作り、子を育てる。もうそういう時期がとっくにきている。」
GPS大王「それは自転車に乗って160Kmを平気で走るスーパーマンから、ごく平凡な男になれというのか?」
心拍計はMAX。気力のダンシングも蛇行し、もはや停止寸前となる。
「足をついた時、その時がお前のいう長い青春後期との決別の時であろう。さらばだ!」
GPS大王「ラルプデュエズの神よ!待ってくれ!。。。青春後期はまだまだ続けてやる。絶対に足をつくもんか!」
すでにペース的時速2-3キロまで落ち、制限時間には間に合わないことはわかっている。しかしもはや気力のみ。視力も聴力も半分ほどになりかけた。
そして中間地点ウェズ村に到着する寸前。
同じ日本人参加者がコーナーにしゃがみこみ、この暑いのにブルブル震えているのを見つける。この異国の地でここまで決定的な体調悪化は命取りだと思った。
そしてGPS大王もこれ以上続けると命取りだと感じた。
「ありがとう!!自転車。長かった青春よ。さらばだ!」
ついに足をつく。
ボトルゲージの水を、ガタガタ震える日本人参加者に与えて介抱し、木陰で1時間ほど待機。ほうきをつけた回収車に乗り込む。意識障害一歩手前だったのでその日本人参加者は救急車に乗り、点滴措置を受けた。
こうして人生にひとつの区切りができた。
ラルプデュエズの神がGPS大王にもっと優しかったら、青春後期がまだ続き、今の家庭もそしてGPS王子とも会えなかったかもしれない。
ありがとうラルプデュエズ。
2011年ツールドフランスのクライマックスの映像を見ながら、ふとあのときの感情がよみがえってきた。
ラルプデュエズの声が聞こえた。(前編) - GPS大王 URL
2011/07/23 (Sat) 02:12:07
昨日のツールドフランスはラルプデュエズゴール。
各選手の人生をかけた走りが見れたと思う。(GPS大王はスカパーないので。。。)
昨日の第19ステージと第18ステージに出てきた、イゾアール峠、ロータレ峠、ラルプデュエズの3峠について2006年7月10日エタップドツールで走ったのだが、DNFに終わった。
その時からさか登ること6ヶ月前、GPS大王は人生について悩んでいた。
30代も後半にさしかかり、独身貴族だと自分では思っていたのだが、なぜか衰えを感じ始めていた。他者から見ると毒身棄族に見えているんだろうなと思い始めていた。
仕事もプライベートもうまくいかず、結果東京から水戸にエスケープ。生まれ育った地でむなしい心を癒す日々が続いていた。
心と身体。
自分は果たしてこのまま老いていってしまうだけなのか。
ふと思いつく。
エタップドツールに再び参戦しよう。
エタップドツールは2002年大会に参加し完走の栄誉を得た。
遠く、高く、速く。3つがすべて必要だ。
そして費用と休暇。練習時間が必要。体力・時間・財力の3つが揃ったときでないと、エントリーから完走までできない。
すなわち、人生のうち一番輝く瞬間でないと無理だと感じた。
2002年当時の独身貴族GPS大王にはそのすべてが揃っていたと感じた。
困難を乗り越えての完走は、自転車のりとして墓場に行くまで自慢できる栄誉だと思った。
しかし2006年当時、とてもそのような人生のうち一番輝く瞬間であるとはとても思えなかった。
ジレンマに陥る。
もし次に完走できなかったら、アルプスの思い出が、墓場に持っていくいい思い出だけですんだものが、悪い思い出に上書きされてしまう(怖い)。。。。
↓
否!過去の思い出だけで生きるのでは、精神的に老いてしまっている!。もう一度あの栄光をつかむための努力をするのだ!
その後6ヶ月間心拍計と3本ローラー、上りのワット数計算評価など、この掲示板に紹介した技法をこのとき学び、計画的にビルドアップ。過去最高の身体コンディションまでもっていけた。
しかし心はなぜか虚しいままなのだ。
果たしてGPS大王のさまよう心は何を求めているのか?
ツールドフランス伝統の決戦の地と同じ最大の難コースは、悩めるGPS大王にどんな答えを返すのか?
そんなことはお構いなくスケジュールどおりエールフランス機は4年前のあの時と同じように思い出の地アルプスへGPS大王を運んでいった。。。